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zoom RSS 哥(うた) ネタバレ注意

<<   作成日時 : 2010/12/17 17:37   >>

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 1972年に公開された実相寺昭雄監督作です。無常が一番目で、曼荼羅が二番目。哥が最終作なんですが、曼荼羅置いてないので観れなかった。

白黒ゆえにくっきりと俳優の汗や肌がくっきり映し出され、言い知れぬ迫力があった。

 主人公は森山淳(篠田三郎)である。彼は兄康(岸田森)の家に書生見習として住み込み、忠実に働いていた。、盆と正月以外は実家に帰らず、毎日掃除をして過ごしていた。
 篠田さんは新人なのか、演出なのか素人の棒しゃべりである。そこがなんとも不気味に感じられた。

 丹波の山林に豪荘な邸宅を構える森山家は、時価百億といわれる山林を所有するこの地方きっての旧家である。当主伊兵衛(嵐寛寿郎)は妻のヒサノ(毛利菊枝)と召使の浜(荒木雅子)と三人で暮していた。康は妻の夏子(八並映子)とともに、父親に会いに来ていたが、あまり居心地はよくないようだ。

 伊兵衛の息子で、長男の康は、本家を離れて法律事務所を開いていた。康の家には他に、司法官試験に何度も落ちている和田(田村亮)と女中の藤野(桜井浩子)が同居している。二人は、日夜、主人の目を盗んで愛欲におぼれていた。もちろん淳がいればそれはそれで燃えるらしいが。 

 淳は定期的に夜廻りをしており、時計の刻む音がやけに大きく響いていた。
 淳が墓を綺麗にしていると、お坊さん(内田良平)に話しかけられる。ちりんちりんとやたらと鈴の音が響いていた。
 康が大きな仕事を持ってきたが、淳は書生の分際で五時以降は働かないと抜かす。一応、九時から五時まで働き、夜中に点検するから五時以降は働かないと頑なに拒む。母親に森山家を守れと言われたらしいが、康と和田は懸命に働かせようとしているが、それでも働かないと突っぱねる。どこか浮世離れしたところが不気味ですね。

 康は和田と藤野、夏子に手伝いをさせたが、和田は何度も試験に落ちているせいか失敗ばかりしていた。そして淳は夜中の十二時になると懐中電灯で家を見回りするのであった。
 一応なんとかなったらしい。

 和田は勝利の美酒で酔っ払い、藤野とえろーなことを楽しんだ。淳はいつもの見回りで目撃しても「森山家と関係ないから」でスルーした。しかし夏子は興奮してしまい、抱かないとよそで男を作るぞと脅し、森山家の恥になることはさせられないと、仕方なく淳は夏子の愛撫に静かに目をとじた。抱いた。夏子は結婚後数年になるが、康の無力のため毎夜欲求不満になっていた。
 この辺りは怪奇映画に近いと思いました。
 
 淳はお盆になったので墓参りに帰るという。康は夏子に淳を車で送れというが、夏子は両親に会うのは嫌みたいであった。康は有田(岡村春彦)から淳と夏子がモーテルに入ったことをしゃべった。
 
 淳は浜の前だと棒読み口調をやめ、若干砕けた口調になった。淳にとって森山家を守るのは使命みたいなものらしい。やはり篠田さんのしゃべり方は演出のようだ。

 康は夏子に淳との関係をなじった。そして夏子の身体をなめまわした。そして消息を断っていた徹(東野孝彦)が現れた。もじゃもじゃ頭にサングラスをかけた自堕落そうな男であった。
 徹は二年間消息を絶っていた。徹は森山家はわれわれの代で滅びるだの、生きている間に財産を使ってしまおうとか抜かしていた。

 康夫婦は丹波の山も飽きたし、京都にいくことにした。和田はクビになってしまった。淳は和田を引きとめたが、徹の下では働けないと言った。淳にとって森山家のために働くことが重要なのであった。
 康は二人に二百万の小切手を渡し、追い出した。
 伊兵衛の話から、淳は伊兵衛と浜の子供であるが、この秘密は守られ伊兵衛夫婦、浜そして淳自身しか知らない。財産は一応子供たちに三等分することになっているらしい。

 徹は和田に財産関係の書類を作れと命じる。サングラスを外すと雰囲気が変わりましたね。
 徹は毎晩違う女を連れ込んでいた。さらに他人のえろーシーンを写真に収めるなど、常軌を逸脱していた。毎晩見回りをする淳が目ざわりになった徹は、彼をたこなぐりした。徹は家に置く代わりに淳に食事をするな、と命令する。
それを素直に受け入れる淳も淳だが、彼の森山家に対する想いは変わらない。徹が来て以来家は荒れる一方であった。

 衰弱した淳を見てさすがに徹はあわてたが、淳は逆に命令を取り消した徹に失望した。
 康たちは伊兵衛に山を売って金にしようと相談するが、止めて欲しいと哀願する淳に徹は、売られてバラバラになってゆくのは、うちの山林だけではない、日本中がそうだと徹はいうが、淳は森山家の土地こそ日本の最後の砦でなければならないのですと説得する淳。しかし康夫妻と徹は耳を貸さない。
 山林を売るということは戦後の話だろうな。日本は死んだと言ってますし。

 康夫妻と徹は衰弱した淳を家より引きずり出しへ森山家の山林にたたきつける。淳はもう動かない。そこへお坊さんの幻影が現れた。
 康夫妻と徹の三人の乗る車が山道を走る。伊兵衛とヒサノはのん気に遊んでおり、狐火が見えた。
 淳は長い石段を這いながら上り、そして息絶えた。

 暗く、救いようのない結末である。伊兵衛がのんきそうなのがむなしさが際立ちました。淳の頑なに森山家を守ろうとする強い意志がすごい。ただ見る人を選びますね。カメラワークも独特でウルトラマンで実相寺監督を知ったらショックを受けるでしょうな。


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