温泉あんま芸者 ネタバレ注意

1968年に公開された石井輝男監督作です。成人指定ですが、それほど過激な内容ではありませんが、念のため。

68年くらいから東映は異常性愛路線に走ったそうです。石井監督は徳川女系図でヒットを飛ばし、温泉あんま芸者を撮ったとか。

石川県の温泉街を舞台にあんま芸者が活躍する話。街にはきちんとした芸者もおり、あんましか芸のない芸者は馬鹿にされていた。
富丸(三原葉子)を中心に芸者たちのパワーが炸裂してます。

出てくる男たちはスケベばかり。黒島(芦屋雁之介)は取引先の部長品川(金子信雄)に媚を売るが、品川は処女以外は臭いとほざくスケベ野郎である。
お寺の和尚(由利徹)も芸者といい関係になってます。もっとも女のせいで奈落の底に落ちるのは共通してますが。

まともな男は医者の吉岡(吉田輝雄)くらいだ。異常性愛映画では吉田さんがボーダーラインとなっております。今回もさわやかな役ですが、徳川いれずみ師ではきれた演技をしてましたよ。本人は大根ぽい演技だったけど。
吉岡に惚れてる千代(橘ますみ)は処女膜再生手術してくれと頼み、実は処女でしたと吉岡に見てもらうという健気振り。もっともこの映画はよく考えると変な部分があるが、そこは涙で押し切る場合が多い。

妊婦の応蘭芳は南道郎という恋人がいて、彼は女湯で覗き見していた。そこを芸者たちに見つかり追い回され、応とばったり再会する。そして転んだ拍子に応は赤ちゃんが生まれるのであった。よく流産しなかったものだ。
南は芸者たちのお金を盗み、赤ん坊を置いていった。しかし、いずれは迎えに来るつもりだったが、やはり、捨てることはできず赤ん坊を連れ戻したが、芸者たちに見つかる。
南は逮捕された。彼はやきいも屋をやっており、警官に連行される際に「いしやきいも~、おいも~」と歌を歌いながら去っていく。それを涙を流しながら見送る芸者たち。応も一緒について行き、頭を下げる。
これは笑うシーンなのか、泣くシーンなのか判別がつかない。
このシーンの前に和尚が芸者と付き合っていることを糾弾されていたのだが、放置された。

富丸のかつての教師横谷「南都雄二」と再会する。彼は家庭に疲れて逃げ出した。富丸に抱きついて興奮したため心臓発作で死んだ。なんとも物悲しい。

この映画はパワーが溢れている。石井監督はこういう映画が得意なのです。女優たちのパワーがすごいのだ。お座敷で野球拳とか、女優たちの勢いがすごいのだ。三原さんは東映と契約しているのか乳首を出すことがありません。
徳川シリーズだと凄惨な拷問シーンが多いのですが、いやらしさは感じません。すっきりした気分で見られます。
玉栄(英美枝)のふとももには蟹のハサミの刺青があり、それを挟んで男を喜ばせる。
上田吉二郎の腹部には天狗のいれずみがあり、腹芸みたいに動かす。
一応主役のはずの千代は地味だ。処女を守っていたが、吉岡に婚約者がいると聞いてやけにナリ、品川に処女を散らせた。
自分は堕落したと吉岡に泣きつくが、彼は自分が精一杯生きてきたのなら堕落していないと励ましの言葉を送るのであった。

一応成人指定のはずですが全然イヤらしくありません。涙アリ、お笑いありの娯楽作品です。まあ、子供と一緒に観る映画でないことは確かですね。大人になったら観る事をおすすめします。


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